<   2008年 02月 ( 22 )   > この月の画像一覧

問題集blogへのリンク

 最終週の授業で、オリジナル問題と主要大学の既出問題を掲載した問題集blogの案内をしました。このblogにも以下にリンクを貼っておきます。なお、受講生向けのサービスなので、アクセスには授業で告知したユーザー名とパスワードが必要です。

 ●SOS論文問題集・・・Link
[PR]
by sosronbun | 2008-02-29 15:38 | 過去の記事

東大・一橋の後期対策は?

 国公立大学を受けた皆さん、まずは、お疲れさまでした。皆さんの努力が実り、良い結果になることを祈ります。ただ、「念のため後期対策もしておきたい」という人がいるかもれません。その人たちへの情報提供をします。
 あえて、良くないたとえを使いますが、「おぼれる者はわらをもつかむ」のではいけません。「わら」というのは小論文のマニュアル本やネタ本のことです。とりわけ、小論文対策をしてこなかった受験生が「ピンチ」に陥り、あわてて後期対策を講じようとすると「わら」にすがろうとします。これまで、この時期に、そうした受験生と数多く接してきました。
 じゃあ、どうするのか?まず確認しておきたいことは、受験に限らず対策とういものは相手に対応していなければなりません(この点で、ワンパターンのマニュアル本は「失格」「却下」なのです)。つまり、過去問がある場合は、それをしっかりと読み解き、何をどのように書けば良いのか実際にやってみることです。
 一橋大の場合は、過去問をみればわかりますが、学部によって出題形式や字数が若干異なります。自分が出願した学部について問題を入手し、傾向をしっかり把握しておきましょう。問題集blogに2001年以降の過去問を掲載してあります。ただし、諸般の事情から、ボクの授業の生徒しかアクセスできません。
 東大の場合は、ちょっと「やっかい」です。今年から後期試験は理3を除く全学部共通になり、過去問がないからです。知っていると思いますが、「試行テスト問題」を公開しているので、まずはそれに取り組んでみてください。ただし、この問題はけっこう難解です。念のため以下にリンクをはっておきますね。

 ○東大後期「試行テスト問題」

 このようにblogを公開しているわけですから、ボクの授業をとっていない人の質問にも答えます。質問はコメント欄を利用してください。
 「果報は寝て待て」なので、今日はぐっすり休んで、後期対策が必要な人は明日から「再起動」してください。後期試験までの時間は十分にあるので、あわてて「わら」をつかまないようにしましょうね。
[PR]
by sosronbun | 2008-02-26 21:24 | 過去の記事

合格した人へのお願い

 ぼちぼちと入試の結果が出始めているようですね。合格した人は、おめでとうございます!
 残念な結果に終わった人は、結果をまっすぐに受け止めて、悔しさを今後の人生のエネルギーにしてください。ボクは入試だけじゃなく、市長選挙(?!)に落ちたことまであります。悔しい思いもしましたが、いろいろな人に助けられて今も何とか生きています。受験生の皆さんは若いのですから、自分の意思と努力で将来をどのように変えることもできるはずです。大きなため息をついたら、また前を向いて歩き始めていきましょう。
 さて、合格した人にお願いがあります。入試本番で書いた答案を再現してほしいのです。この「復元合格答案」は後輩の学習に役立つもので、ブログでも掲載・紹介してきました。正確な再現・復元ではなく、「だいたい、こんな感じ」というレベルでOK。すべての入試が終わってからでも大丈夫なので、協力してね。
 協力してくれる人は、以下の要領でお願いします。

 ○メールの場合 sosronbun@yahoo.co.jp まで送ってください

 ○手書きの場合 予備校を通じて「論文科・奥津」に転送を依頼してください

[PR]
by sosronbun | 2008-02-23 22:43 | 過去の記事

駿台が解答速報をアップ

 駿台が慶大文と慶大法の解答速報を昨日アップしました。ボクが担当した慶大法については、他校より段違いで詳しい分析を掲載しているので読んでくださいね。以下にリンクを貼っておきます。

 ○駿台の解答速報
[PR]
by sosronbun | 2008-02-19 08:59 | 過去の記事

慶大経の私的「解答速報」

 先ほど問題を入手しました。旭山動物園・・・ですか。慶大経済もなかなか良いセンスをしています。他の仕事をやらなければならないので、簡単なコメントだけで勘弁してください。詳しくは、19日夕方アップの駿台の解答速報を読んでね。
 設問Aは旭山動物園の対策を「2つ挙げ、それぞれの対策の問題点を指摘」することを求めています。計300字なので、各150字程度になります。一言で表現するならば、これは典型的なリテラシー問題です。このブログでもたびたび述べてきたように、リテラシーとは「与えられた情報を疑う力」です。世間は旭山動物園の成功体験を取り上げ称賛するだけですが、あえて、それを疑うことを求めた出題といえます。
 その上で、設問Bは「市立動物園新設」についてのプレゼン(行政側から市民を説得する文章)を求めています。方策・対策等の表現ではありませんが、提案の根拠や意義を述べる点で過去2年の出題と同じです。過去問との共通点に着目するならば、設問Aで指摘した問題点を克服するプレゼンがもっとも望ましいといえます。設問AとBは一体なで、両者の脈絡の有無も得点を左右すると思われます。そうすることで、設問Aは「批判のための批判」から「提案のための批判」へレベルアップするのです。
 ビジネスに限らず、成功体験のマネをするだけではダメです。世間が成功と称賛するものの中に問題を発見し、その克服を通じて、さらに高いレベルでの成功をめざす・・・平易・平凡に見える問題ですが、実は深~い意味がある出題なのです。単なる動物園の問題とあなどってはいけません。わかりやすい素材で意味が深いことを問うている点で、センスが良いと評したわけです。

 予断ですがボクは大学から大学院にかけての5年間、上野動物園でアルバイトをしていました。当時のバイト仲間との飲み会が昨日・一昨日とあったのですが、家で仕事をしなければならず欠席しました。そんな思い出話をブログで書いておけば良かったかも・・・なんて後悔をしています。
[PR]
by sosronbun | 2008-02-17 22:32 | 過去の記事

慶大経を受験する皆さんへ

 明日17日は慶大経の入試ですね。この学部の論文は何よりも制限時間が短いので、課題文に深入りしないで、ちゃっちゃっと書くようにしましょう。解答のコツは授業で繰り返し強調してきたように、「簡潔かつ的確に」です。慶大法と併願する人は、しっかりモードチェンジしてのぞみましょう。
 「簡潔」とは余計な前置きをせずに、単刀直入に書き出すこと、そして、さらにと表現することです。「的確」の「的」は設問で必ず明示されています。慣れていない人は、設問が何を求めているか、それぞれの問いにどう答えるかを考え、問いと答えをメモに整理してから書き出すことを勧めます。「合格」のイメージトレーニングとなるよう、昨年の入試で合格した人の答案を載せておきます。じゃあ、がんばってきてね。

○復元合格答案(2007入試)
設問A
 子供の脳の発達速度が一様であった1 9 6 9 年に比べ、1 9 7 9 年の子供は脳の発達が遅くなっている。図1 より、1 9 6 9 年の子供は中学になると不活発型を示さなくなるが、1 9 7 9 年の子供は依然として約2 割の子が不活発型を示している。図2 より、1 9 6 9年の子の多くが小学校低学年から中学年にかけて興奮型を示すが、1 9 7 9 年の子はやや遅れて小学校高学年に興奮型を示す場合が多い。図3 より、1 9 6 9 年の子で活発型を示す子の多くは小学校高学年である。一方、1 9 7 9 年の子供は小学校4 年頃までに活発型へと移行してしまう早熟型と小学校高学年になっても不活発型や興奮型の段階にいる脳の発達が遅い子とに、二極化している。
設問B
 脳の発達速度が全体的に遅くなっているという傾向は、現在でも同様に続いている。この傾向の原因は主に、現代社会の簡便化とそれに伴う人との触れ合いの減少の二つが考えられる。一度便利な生活を手に入れた我々が、機械を捨てた生活に立ち戻ることはできない。よって、子供たちの脳を十分に発達させるためには、子供の周りにいる大人たちが人との触れ合いのできる環境づくりに取り組む必要がある。具体的には、区や市が地域活性化の行事開催に力を入れることや、学校が老人ホーム訪問や地域清掃などのボランティア活動、職場体験などを教育として積極的に取り入れることを通じて、子供に人と人との触れ合いの場を提供することが考えられる。
[PR]
by sosronbun | 2008-02-16 23:21 | 過去の記事

慶大法の私的「解答速報」

 設問分析は下の記事のとおりです。その続きとして、要約と論述のポイントを簡潔に記します。なお、設問分析を含めて問題を吟味した内容ではない私的なものなので、詳しくは18日夕にアップされる駿台の解答速報を読んでくださいね。

 まず要約ですが、設問分析で解説したように「明治末期以降の「知識人」と一般の人々との関わり」が中心です。キーワードは「超越」「遊離」で、「知識」「思想」が一般の人々の生活・意識から「遊離」したというイメージの広がりをおさえなければなりません。次に、これに関する「二つの立場」をおさえることが大切です。一つは「超越」を肯定的にとらえ、「知識人」が「啓蒙的な役割」を果すべきとする立場です。もう一つは、「日常に関わらない」つまり「遊離」を否定的にとらえ、「知識人」の「知識」「思想」の意義を「希薄で曖昧なもの」とする立場です。「知識人」の心中で「二つの立場」は並存し、その背景に「西欧伝来の知識」があると筆者は指摘します。
 昨日の書き込みで、要約は論述の準備行為だといいました。今回の出題は、「知識人」と一般の人々との関わりについて、以上のような論点整理をしたといえます。そして、こうした準備を経て、いずれかの立場を選択して論述をしていけば良いのです。設問分析で解説したように、「現代社会に生きるあなた自身の視点」での論述が必要です。
 ひょっとしたら、出題者は現代社会における「新書」の洪水に違和感を抱いたのかもしれません。「新書」を読むのは一般の人々(大衆)です。売れる本を書く・作るには「超越」「遊離」は禁物で、彼らの生活に関わるように、わかりやすくなければなりません。そのようにして生産されたものは、筆者が2段落で定義する「知識」「思想」なのでしょうか?そこには「二つの立場」の「並存」ではなく、現実生活に媚びた「知識」「思想」を見て取ることができます。直感的ですが、そのような問題意識が出題の背後にあるように思えます。
 今回のテーマについてはボク自身も思い出があります。20年ほど前に大学院の修士課程を終えて博士課程に進まなかったのは、少なくともボクの周辺の学問が、現実の生活からはなはだしく「超越」「遊離」していたからです。ボクが大学院時代から市民活動に関わり、現在に至るまでその中での著述に力を入れてきたのは、一般の人々の日常・生活に関わらない「知識」「思想」に意味を見出してこなかったからです。科学技術を含めて現代社会に目立つのは「並存」ではなく「超然」であって、その危うさを指摘することもできます。
 いずれも筆者の認識に否定的な立場ですが、肯定的な立場で論じることもできます。これらのことから、どのような論述ができ、また論述すべきだったかがわかると思います。

 良い問題ではありますが、こうした問題意識と経験のない受験生にとっては難題だったと思います。なので、要約を通じて論点整理をし、それに基づいて自分の見解を述べることができていれば、それだけで高い評価になるかも・・・
[PR]
by sosronbun | 2008-02-16 23:06 | 過去の記事

問題を入手しました

 慶大法・論述力試験の問題を入手しました(なので送ってくれなくてもOKです)。日本一早い解答速報をお届けしたいのですが、今夜はボクが夕食(鶏とゴボウの炊き込みご飯ほか)をつくるので、とりあえず設問について簡単なコメントをしておきます。

○設問
 以下の文章は、ある本の序章の一部である(文末参照)。この文章を読み、明治末期以降の「知識人」と一般の人々との関わりについて400字程度で要約しなさい。次にこの点について、現代社会に生きるあなた自身の視点から自由に論じなさい。

 設問は以上のとおりです。予想どおり課題文の要約を求めています。ボクが言ってきた「3年周期説」は維持されました。また、字数は400字程度で、論述により多い600字のスペースを確保することを求めています。なお、要約は「明治末期以降の「知識人」と一般の人々との関わり」を中心とした部分要約で、課題文の全体要約を求めたものではありません。ボクの授業や青本を読んできた人なら、解説を受けてきたことばかりなので落ち着いて取り組めたはずです。
 「次に」という表現から、論述は要約のあとに書くことになります。もっとも気になるのは論述の主題「この点について」という表現です。コメント欄にもありますが、この解釈に迷った人が多かったと思います。文脈的には要約の中心となる「明治末期以降の「知識人」と一般の人々との関わり」が「この点」です。ただし、過去をめぐって筆者の主張を論評するだけでは不十分です。設問では「現代社会に生きるあなた自身の視点」から述べることを求めているからです。
 過去のことを論じるとしても現代社会との比較が必要で、そこから現代社会における「知識人」と一般の人々との関わりについて展開していくのが解答の基本になるでしょう。某掲示板の書き込みを斜め読みしたら、「日本史の問題だ」という趣旨のコメントがありましたが、いま述べた点でそれは誤りです。設問からは考えられる解答の基本構成は以下のようになります。

 ①要約:明治末期以降の「知識人」と一般の人々との関わりをまとめる
 ②論評: 〃 の良し悪しを現代社会の視点から考える
 ③展開:現代社会における「知識人」と一般の人々との関わりのあり方を示す

 このように、昨日ボクが書き込んだ<要約→論評→展開>という構成がピッタリ当てはまる問題だった点に、まずはほっとしています。内容面については夕食後に記します。

 入試直後にこうしたコメントを載せているところは他ににないはずなので、知人・友人にも教えてあげてくださいね。
[PR]
by sosronbun | 2008-02-16 20:00 | 過去の記事

がんばってね

 休憩時間の読みものなので、このくらいにとどめておきます。落ち着いて設問と課題文を読み、「最後のテスト」を楽しんできてください。じゃあ、がんばってね。066.gif
[PR]
by sosronbun | 2008-02-16 12:45 | 過去の記事

休憩時間の読みもの 科学的方法の限界

 テーマは「科学的方法の限界」です。こうした原理的なテーマの出題も考えられます。必ず法律と政治の分野から出題されるというわけではないので、アタマをほぐしておきましょう。

 筆者は科学の意義を認めつつも、その限界を指摘している。科学の限界は科学的方法の性格・内容からもたらされるものである。すなわち科学的方法は「普遍的な客観性」をもつものであり、「数字」や「数式」で表されるがゆえに誰にもわかるものである。また、科学的方法の基礎には「分析」があり、それらを「総合」し「法則」を見つけ出すことで物事をとらえることができる。そのため、物事の「質」にかかわる事柄は、たとえば枝ぶりの「特異さ」とか茶碗の曲線の「味」とかは科学の対象にならないと筆者はいう。
 科学が進展すればするほど、それによってすべての物事をとらえられるかのような錯覚が生まれる。それは、筆者からすれば「場ちがいの問題」だということになろう。しかし、社会を見回してみると、そうした「場ちがいの問題」を科学的方法のみによってとらえようとする例も決して少なくない。国や自治体で最近導入が相次いでいる〈政策評価〉などは、その典型的な例である。〈政策評価〉というのは〈行政評価〉、〈政策アセスメント〉とも呼ばれ、効率的な行政運営と行政に対する住民の満足度の向上をめざすための仕組みである。〈政策評価〉の中では、それぞれの政策目標が具体的な数値目標として設定され、それを参考に政策の成果を測定・評価されるという。
 確かに、これまでの国や自治体の仕事の中には、費用対効果の検証もされないため、ムダで非効率なものが少なくなかった。財政破綻ともいえる状況の中で、効率的な運営を進めるための仕組みとして〈政策評価〉に一定の意義はあろう。しかし、政策の成果や政策への満足度を数値化して測定する、つまり科学的方法をとるという点に私は違和感を覚える。そもそも満足度というのは主観的なものであり、これを客観的数値で示すことに限界がある。それだけでなく、国や自治体の仕事の中には数値だけでその成果を測れないものも多い。とりわけ人権、環境、福祉、文化などの政策分野については、数値化して測定できない価値もあるのではないか。だからこそ、〈政策評価〉を実施する際には筆者のいう「場ちがいの問題」にならぬよう、評価の基準、方法にさまざまな工夫が必要になる。
 もちろん、人権、環境、福祉、文化などの政策分野についても「質」の確保は必要である。科学的方法に限界があるのだとすれば、どのような方法で「質」を評価していくべきなのだろうか。キーワードになるのは「参加」だと私は考える。それぞれの政策には対象となる当事者がいる。さらに、関心をもっている人、専門性の高い人などの「参加」を得て、その主観的な評価を得ることで「質」の評価は可能になるだろう。主観的な評価だから誰にもわかるものではないが、何よりも「参加」という手続きを得ることで当事者たちの満足も得られやすい。つまり科学的方法の限界は民主主義で補うのである。
[PR]
by sosronbun | 2008-02-16 12:41 | 過去の記事