小論文FAQ 小論文の学習方法

法学部を受ける場合は法律に関する本を読むべきですか?
 問われているのは社会・世界への関心とそこに問題を発見する能力、そして他者との対話・議論を通じて思考を深める論理的思考力です。志望学部だからといって、法律や政治に関する本を読む必要はありません。他の学部も同様に考えてください。専門性は大学に入ってから身に着ければ十分です。

小論文の学習に役立つ本を教えてください
 本は自己の関心や意欲を高める素材なのですから、「読みたい本を読む」のが基本です。最近はたくさんの新書が出版されているので、タイトルや目次などをながめて自分で選んでみましょう。新書は粗製濫造ぎみなのでハズレがあるかもしれませんが、そうした失敗や遊びも一つの「糧」となるはずです。
 「論文のあらゆる出題に、一冊で対応した本はないか」と受験生に聞かれて仰天した経験があります。一冊で社会や世界を把握できるはずもなく、試行錯誤を避けるイージーな感覚では論文を書くなどとうてい不可能です。一冊でわかる本があったとしても、「精神安定剤」程度の役割しか果さないでしょう。若いんですから、社会や世界のいろいろなことに関心をもち、限られた時間でも本や新聞を濫読し、基礎体力(自分で考える力)をつけてください。

論文を書く以外にどんな学習が必要でしょうか?
 よく本や新聞を読むことがあげられます。それを否定しませんが注意も必要です。本や新聞の内容をおぼえるのではなく、それぞれの問題提起を正確に受け止め、批判的に検証するとともに、自分自身の考えをもつようにしましょう。簡単に言うならば、「内容を鵜呑みにせず、自分でも考えてみる」ことです。それをノートやカードにまとめれば、自分だけのネタ集として使えるはずです。

論文をたくさん書けば上達するのでしょうか?
 書くことを勧めるのは、第一に、過剰な苦手意識を取り除くには慣れることが必要だからです。第二に、書くことで初めて考えるようになります。読みなら考えることもできますが、それを 限られたスペースに表現するには主張・情報の整理統合が必要です。実際に書くことで、そうした情報リテラシー(適応能力)が身につきますが、これが第三の理由です。
ただし、漫然と書いていたのでは上達しません。レギュラー授業では各問題に「構想の手掛かり」という準備作業がありますが、設問・課題文を読み何をどのように論じていくのかを整理することが必要です。また、書いた答案を他者にみてもらうことも重要です。その添削・アドバイスを参考に、必要に応じて書き直すことで論文の精度・熟度が高くなる(上達する)のです。


論文を書く場合はどのくらいの頻度がよいですか。また、過去問を解く方がよいですか?
 書くことの目的は、何よりも論文に慣れることです。できれば 1~2週間に1回くらいは書くことをすすめます。大学・学部によって解答方法が異なるので、傾向をつかむためにも当面は過去問を中心にやってみましょう。
また、書くスピードをあげることも目的なので、必ず決められた時間の範囲内にまとめしょう。なお、書いた答案は他者の評価を受けた方がよいので、受講生は通信添削サービスを利用してください。

本を読むと文章力がつくといわれますが、どんな本を読んだらよいのでしょう?
 読む(インプット)だけで文章力がつくわけではありません。それよりも書く(アウトプット)機会を増やす方が有効です。読書が有効なのは、それが社会や世界に対する関心をもち、考える「きっかけ」になるからです。受験生が「論文が書けない」というのは、ネタ(情報)がないからではなく、テーマへの関心と問題解決への意欲がないからです。

論文の復習はどのようにやったら良いでしょうか?
 答案評価が「並」(平均点)以下の場合は、もう一度書き直した方が良いでしょう。授業で取り上げた問題は、解説・板書のノートを参考にして、実際に答案を書くことも有効です。時間的制約のため答案を書けない場合でも、構成メモくらいはつくってみましょう。
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by sosronbun | 2007-01-01 09:10 | 小論文FAQ


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