小論文FAQ 小論文の「俗説」を斬る

問題をやるより、答案を書き直した方がよいというのは本当ですか?
半分は正しく、  半分は誤りです。書き慣れていない人や「並」以上の評価を得ていない答案は、書き直して今後のモデルとした方がよいでしょう。しかし、ある程度書き慣れ、問題によっては高い評価を得ているならば、未知のテーマ・問題に取り組みましょう。社会や世界のあらゆることが論文のテーマになりえるので、広く薄くであっても考え・書く機会を増やす方がよいからです。


新聞で気になる記事のスクラップをつくるべきですか?
 不要だとは言いませんが、費用対効果も勘案してください。スクラップをつくるだけでは有効ではありません。記事のどこが「気になる」のか、どういう意味で「気になる」のか、それに関してどのように問題解決をしていくべきなのか、などを余白またはノートに書き込まなければ、小論文の役には立ちません。インプット(情報を入手する・読む)だけでなく、つねにアウトプット(考える・書くこと)を意識してください。


天声人語を要約するのはよいことですか?  単なる趣味としてやるのは自由ですが、論文の学習には役立ちません。そもそもコラムはエッセイ風であり、論理的な文章はあまりありません。新聞の文章を要約するならば、署名入りの寄稿のように主題に関して自説を展開しているものを選ぶべきです。


論文に役立つから新聞の社説を読めと言われたのですが?
 社説を通じて社会や世界に対する関心をもちなさいというのが主旨なのでしょう。ならば、読むべきは社説にかぎりません。紙上討論、特集、寄稿など社会や世界をテーマにした記事も読んだらどうでしょう。テレビのニュース・ドキュメントでもよいし、歩きながら周囲を見回せば社会や世界の問題がたくさん転がっていることにも気づいてください。また、社説は現状に関する記述が多く、論点が多岐にわたりすぎることもあるため要約練習には不向きです。


論文の書き出しが平凡だとその時点で良い評価にならないというのは本当ですか?
 書き出しが名文だと全体も良いというのは一つの結果論であって、そうでない場合もたくさんあります。実際の採点では「木をみて森をみない」ことはありません。木とは言うまでもなく書き出しのことです。書き出しを過度に意識すると、そこで時間を費やしてしまうかもしれません。あえて平凡に書き出し、中盤または終盤で独自性を出すことも一つの展開方法だと考えてください。


それらしいことが書いてあれば半分の点数ぐらいはもらえるのですか?
 「それらしい」とは具体的にどういう内容を指すのでしょう。「筆者の問題提起を正確に理解し、自分自身の主張も明確であること」を指すならば、確かに「並」(平均点)の評価になるでしょう。しかし、単に字数を埋めるだけで、課題文の理解が不十分で、自分自身の主張も不明確な場合は、「並」以下の評価になるはずです。
おそらく「それらしい」とは「適当に書けば十分だ」という趣旨だと思いますが、これは論文対策に悩む人への慰めでしかありません。苦しいときは自分に都合の良いウワサ(甘い言葉)に惑わされやすいので気をつけましょう。


略字を使ってはいけないのでしょうか?
 使おうとする略字に普遍性があるか否かを判断基準としてください。若い世代にしか通用しないような略字や俗語は避けた方が無難です。


「だと思う」「だろう」などの表現は使わない方がよいのですか?
 そのアドバイスの趣旨は「根拠のないことを言うな」ということなのでしょう。だから、単に断定的に言い切った表現であればよいというものでもありません。大切なことは表現内容よりも根拠の有無なのですから、「だと思う」でも根拠が明確であれば大きなマイナスにはなりません。


字が汚いと答案を読まれないというのは本当ですか?
 字をていねいに書く気持ちは大切ですが、汚いから読まれないというようなことはありません。答案の評価はあくまでも内容で決まるのですから、外形的な面を過度に気にする必要はありません。そもそも「汚い」の基準はつくりようがありませんよね。
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by sosronbun | 2007-01-01 09:08 | 小論文FAQ


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