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法科大学院の小論文

 入試まが迫ったこの時期に「なんで法科大学院なのか」と思った人もいるでしょう。でも、いろいろな意味で良い素材なので紹介します。以下に神戸学院法科大学院の2007年度入試の「小論文」問題へのリンクをはっておきます。なお、PDFファイルなのでケータイでの閲覧は難しいと思います。
 問題は2問あります。テーマは「市場原理」と「ほめる教育」で、いずれも法科大学院らしく賛成論と反対論をそれぞれ論じることを求めています。ともに大学入試で出題されてもおかしくないテーマです。また、賛否を論じるというスタイルは、昨年度の慶大法・経・文のすべてが、ジレンマ・ディベート型出題をしたことから対策として有用です。
 また、出題意図と採点のポイントが記載・公開されているのも良い点です。採点のポイントを読めば、小論文がどのように評価されるのかがわかると思います。慶大法・論述力試験の評価軸である「理解力・構成力・発想力・表現力」と実質的には同じです。いつも言っているように、資料文の理解に基づき賛否を論理的に展開し、独自性を発揮することが高い評価をもたらします。
 なお、独自性については、設問に「資料文の模倣や反復をできるだけ避けつつ」との注文がついていることを確認しましょう。インプット中心の勉強をしてきたため、このように念押しをしなければならないほど、独自性を欠く「コピペ答案」が続出しているのでしょう。法科大学院の受験生ですらそうなのですから、大学入試の受験生にはさらに「コピペ答案」が多いと思われます。ボクが最後は(理解・論理がしっかりしていた上で)独自性で差がつくといってきたのは、このためです。
 それでは、問題をどーぞ。

 ○神戸学院法科大学院「小論文」2007年度入試問題へのリンク

 受験が近づいてきましたが、しっかり食べて、しっかり眠って、これまでの努力を信じて入試に向かっていきましょう。

072.gif以前の問題へのリンクも追加しておきますね。

 ○2006年度入試:薬物取引の自由化、司法の規制改革

 ○2005年出題:体罰、環境か開発か

 ○2004年度入試:再分配政策、偽装温泉
by sosronbun | 2008-02-08 23:17 | 社会科学系論文


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