問題発見の大切さ

 アウトプットの強化に必要不可欠なのが問題発見力です。
 小論文の出題の背後には、出題者の問題意識があります。たとえば、かつて擬似現実(バーチャル・リアリティ)が慶大法で出題されたことがあります。出題者は、TVゲームやインターネットなどバーチャル空間の拡大を「楽しくていいじゃん」とは考えていません。そこには何らかの問題が潜んでいるので、受験生にそれを考えさせるのが出題意図です。ですから、受験生も擬似現実の危うさを指摘する課題文・筆者の主張を受け止め、自分自身でも問題を発見しなければなりません。
 昨年の慶大法の出題もそうでした。課題文・筆者は学生に「問う能力」がないことを指摘します。一般に論文が自問自答からなることを考えると、「問う能力」は論文の基礎力といえます。そして、相手にうまく問うためには、テーマに関する問題発見が必要不可欠です。昨年の出題では、受験生に聞き取り調査を想定させ、その概要を書くことを求めています。テーマは何でもかまいません。そこにどのような問題を発見し、それに関してどのような問いを発したかが解答・評価のポイントです。
 インプットだけを重視し型やネタさえあれば書けると誤解し、肝心の問題発見力と問う能力を欠落させた受験生…この出題には、そんな若者像が透けて見えます。
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by sosronbun | 2007-07-02 23:10 | 論文入門


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