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ボクにとっての春のビッグイベント「さくら祭り」が終わると、いよいよ「社会復帰」になります。
今年度の授業は以下のとおりです。第1週(4/16~4/22)は50分の「公開授業」です。自己紹介をしつつ授業の基本方針や進め方を説明して、生徒の皆さんが選択するための判断材料を提供する場でもあります。 駿台で論文授業をとろうと考えている人は、まずは「公開授業」に参加してみてください。 ○月曜日 18:00-20:00 医系論文 立川校 ○火曜日 13:30-15:20 医系論文 お茶の水8号館 18:00-20:00 医系論文 池袋校 ○水曜日 15:40-17:30 社会科学系論文 お茶の水2号館 18:00-20:00 医系論文 お茶の水8号館 ○木曜日 18:00-20:00 社会科学系論文 横浜校 ○金曜日 17:50-19:50 医系論文 札幌校(隔週授業) 17:50-19:40 医系論文 仙台校(隔週授業) …というように毎晩授業があるわけで、例によってホイホイ引き受けていたら実にタイヘンなスケジュールになってしまいました。健康管理に気をつけ、何よりも情熱とユーモアを忘れずに授業にのぞむので、皆さん、よろしくね! なお、ボクのプロフィールは、以下の個人ホームページをご覧ください。 ○情報料理人 奥津茂樹のホームページ 小論文とはまったく関係ないけど・・・
明日は地元・宮崎台のさくら祭りです。寒の戻りでさくらもベストな状態で、心配だった天気も大丈夫そうです。ボクはステージやホームページetc.を担当しているのですが、祭り前日とあってホームページのアクセス件数も1日で1300件超。そんなところでも盛り上がりを実感しています。 皆さんものぞいてみてください。 ○ホームページ:宮崎台さくら祭りのホームページ ○携帯サイト:さくら祭りモバイル なんで予備校講師が、NPOの仕事も忙しいにもかかわらず、お祭りにのめり込んでいるのか? その深遠な哲学(?!)のようなものは、いずれ授業で話したいと思います(実は単に「イベント好き」なだけなのですが・・・)。お近くにお住まいの方は遊びに来てくださいね。 昨年は約60,000人の集客がありました。とにかく明日は無事で楽しいお祭りにしたいと思います。 駿台が東大後期・総合科目Ⅲの解答速報をアップしました。他の予備校に先がけて一番乗りです。以下のリンクから、ご覧ください。
☆駿台の解答速報 東大後期・総合科目Ⅲ それにしても第1問が記述+1000字、第2問が1500字もあり、昨年の倍以上の字数です。この二つの問題を120分で解答させるとは…東大は何を考えているのでしょうか?・・・ナゾです。分量が多いだけでなく、内容も簡単ではありません。 昨晩は帰宅が遅かったので、速報の解答例は夜中に書き上げました。少し寝たあとに、今度は連載原稿を昼までに仕上げました。集中して計6000字書いたので、さすがに少し疲れました。
朝日新聞社の「Jounalism(ジャーナリズム)」最新号に、「市民の立場から制度の可能性と限界を考える」という論文を書きました(タイトルは長くて日刊ゲンダイ風だけど・・・)。情報公開と調査報道という特集の中の一文です。ジャーナリストをやんわりと(?)叱咤激励した文章です。どなたでも購入・購読できます。リンク先のページからお申込みください。
●朝日新聞社「Jounalism(ジャーナリズム)」最新号 地元・宮崎台の「さくら祭り」もまもなく開催です。ボクはステージとホームページを担当しています。一足先に「さくら咲く」結果となった皆さん、ぜひ友人と遊びに来てください。ただ、当日は駆けずり回っていて、接待できないと思うけど・・・。しかし、開花予想が早まり、「葉ざくら祭り」になるのではないかと心配です。 ●宮崎台さくら祭りのホームページ 駿台が慶大法の解答速報をアップしました。以下のリンクからお読みください。なお、慶大文は昨晩アップされました。
○駿台の解答速報(慶大法) 書いた本人が自慢してはいけませんが、特に「分析」は段違いの詳しさだと思うので、絶対に読んでくださいね。某予備校は「セキュリティ社会」をはずした解答例をアップしていますが、他人事ながら、かなり驚くとともに少し心配になりました。ボクもボケかまさないよう、もっともっと「精進」しなくっちゃ… 慶大経済の小論文は意外にも「まっすぐ」でした。経済に関連した時事テーマだったからです。この点でボクの読みはハズレです。ごめんなさい…ただし、課題文で理解・論述の論点がしっかり示されているので、深い知識がなくても書けたと思います。「情報を疑う」という傾向は変わりましたが、物事を複眼的に考える点は維持されています。設問は以下の2問でした。
A 企業にとっての「年功制」の長所と短所について、課題文をもとに200字以内で説明しなさい。 B 中学校教諭の給与は「年功制」が主流であるが、これを「能力給」に替えた場合どのようなことが起こると考えられるか。課題文のみにとらわれず、良くなる点と悪くなる点の双方に触れながら、能力給の是非についてあなたの考えを400字以内で書きなさい。 設問Aは課題文からそれぞれを抜き出し、それぞれ100字程度で説明するもので超簡単です。ちなみに課題文の筆者は「年功制」に賛成の立場で、「ゆっくりとした競争と選抜ができる」ことを長所としてあげています。短所については端的には表現していませんが、対峙する「能力給」の性格(能力に応じて)から類推できますよね。つまり、若いというだけで能力があっても適正に評価されないのが「年功制」の短所です。 この応用問題が設問Bです。課題文は「能力給」の問題点として「能力の構成要素が複雑であり、その力の測定が難しい仕事ほど不向き」なことをあげています。そして、「法律事務所のパートナー」の例をあげながら、その意味を具体的に説明しています。同様に「中学校教諭」の職場の特性をふまえて、「能力給」により良くなる点と悪くなる点をあげ、理由をあげて是非を主張するのが解答の基本です。これもそれほど難しい問題ではなかったと思います。なお、「課題文のみにとらわれず」との注文がついていますが、要は与えられた情報(課題文)に依存せず自分の頭で考えなさいということです。 詳しくは明後日に発表される駿台の速報を読んでくださいね。
過去3年の出題の基本は「与えられた情報を疑う」でした。2006年と2008年出題は課題文の内容に対する「反論」を求めています。「反論」とは相手の問題点を指摘することなので、「疑う」ことが必要不可欠です。これも情報リテラシーの一つです。なお、2007年は「反論」を求めてはいませんが、「疑う」力が問われる内容の出題です。
また、問題点を指摘するだけでなく、その解決を求めるのも過去3年間の出題の傾向です。ただし、「社会的な」解決策でなければなりません。個人的な努力は必要だけれども、それでけでは問題は解決しないからです。社会科学系らしい視点の出題といえます。 こうした傾向が今年も引き継がれるのか、変更されるのかはわかりません。以下は「変更なし」を前提とした記述です。たとえば、次のような問いをふまえて、現代の日本社会で「常識」とされていることを疑い、問題解決策を考えてみましょう。 ①「リスク管理」はそんなに重要なのか? ②「安くて安全な食品」は矛盾してないか? ③「リサイクル」は無意味ではないか? ④「内需拡大」による景気回復は無理ではないか? ⑤「食料自給率」を高めるべきなのか? ⑥「消費者」のニーズには逆らえないのか? たとえば①について…多くの企業は「リスク管理」に取り組んでいますが、大きなコストがかかるだけではなく、個人情報保護対策のようにリスクへの過剰反応が企業の活動を萎縮させます。こうした問題点を克服するためには、リスクを適正に評価したり、リスクを引き受けてより大きな果実を得ることが必要になります・・・という感じで、問題点の指摘とそれへの対応・解決を考えていくのです。そのようなイメージトレーニングをして、試験にのぞみましょう。ただし、出題傾向の変更もありえるので、試験が始まったら「予断」を捨てて、正面から設問と向き合ってください。 絶対に合格して、復元合格答案を作成してくださいねっ! 今日が入試本番ですね。先日の記事を参考に、午後からの試験がんばってください。試験直前の景気づけとイメージトレーニングに、以下に復元合格答案を再掲しておきましょう。
☆2008年出題 A 旭山動物園での対策の1つ目は、動物の特徴的能力を発揮できる環境を整える事である。しかし、各動物が異なる能力を持っているためそれぞれに異なる環境を整備しなくてはならない。そのためには、必然的に多大な費用がかかることになる。つまり、財政状態の悪い動物園では実現が困難である。2つ目は、飼育係が自分の担当の動物を入園者に説明する「ワンポイントガイド」である。これに対する問題点は、飼育員は常に同じ人であるため、話が毎回同じになる可能性が高いということである。初めての入園者は良いものの、2回目以降の人は、前回と同じ話であるため新鮮さが薄れる。これではこの動物園の「ファン」になる可能性も低くなる。 B 新しい動物園の主な目的は3つあります。1つ目は、町おこしです。新設する動物園の「ファン」が増えれば、近隣の商店にも活気が生まれるはずです。人気を獲得するためにも毎週土曜のナイトツアーを計画しています。これは夜行性動物の能力を見物するものであり、次の日の朝のことを心配せずに参加できるように土曜に行います。2つ目は住民の交流の場です。地域社会の希薄化が問題視される現代で中間団体としての動物園を提供します。そのためにも近隣住民は入園料を半額にします。3つ目は子供と動物のふれあいの場です。そのためにも、行事として小学生の飼育体験参加を各小学校に奨励しようと計画しています。 ☆2007年出題 A 子供の脳の発達速度が一様であった1969年に比べ、1979年の子供は脳の発達が遅くなっている。図1より、1969年の子供は中学になると不活発型を示さなくなるが、1979年の子供は依然として約2割の子が不活発型を示している。図2より、1969年の子の多くが小学校低学年から中学年にかけて興奮型を示すが、1979年の子はやや遅れて小学校高学年に興奮型を示す場合が多い。図3より、1969年の子で活発型を示す子の多くは小学校高学年である。一方、1979年の子供は小学校4年頃までに活発型へと移行してしまう早熟型と小学校高学年になっても不活発型や興奮型の段階にいる脳の発達が遅い子とに、二極化している。 B 脳の発達速度が全体的に遅くなっているという傾向は、現在でも同様に続いている。この傾向の原因は主に、現代社会の簡便化とそれに伴う人との触れ合いの減少の二つが考えられる。一度便利な生活を手に入れた我々が、機械を捨てた生活に立ち戻ることはできない。よって、子供たちの脳を十分に発達させるためには、子供の周りにいる大人たちが人との触れ合いのできる環境づくりに取り組む必要がある。具体的には、区や市が地域活性化の行事開催に力を入れることや、学校が老人ホーム訪問や地域清掃などのボランティア活動、職場体験などを教育として積極的に取り入れることを通じて、子供に人と人との触れ合いの場を提供することが考えられる。 ・・・という感じで、とにかく簡潔かつ的確にが解答の基本方針です。 慶大法の論述力試験、お疲れさまでした。先ほど問題を入手したので日本一早い解答速報を以下に記します。なお、より吟味し詳細な内容のものは、明後日夜に公表する駿台の速報までお待ちください。 今年の設問は以下のとおりです。
以下の文章を読み、「政治空間としての<公共空間>」における責任と自由に関する筆者の主張を400字程度でまとめなさい。そのうえで、「セキュリティ社会」についての著者の見解に対して、その是非も含めて、あなたの考えを述べなさい。 ついに「青本」や授業で言ってきた「3年周期」が16年目にして終わり、4年連続の要約となりました。ただ、ボクが「陽動作戦」と言ったとおり、要約が出題されることは織り込み済みで、あわてた人はいなかったと思います。内容も予想どおりの部分要約で、全文ではなく「責任と自由」を中心にまとめる部分要約ですね。ここまでは楽勝だったでしょう。 問題は要約のあとの見解論述です。これは、ボクが授業で言ってきた「ミスマッチ」出題です。要約の主題と論述の主題とが微妙にずれるもので、過去には「公共化する身体-公共性」「共通善-権力と国民」のような出題がありました。そのため、直前講習でも「権力と秩序-独立自尊」という「ミスマッチ」出題をやりましたよね。これが理解できた人は、「自由と責任」も加味しつつ、筆者のいう「セキュリティ社会」について論じることができたはずです。 ただ、十分な対策をしてこなかった人やそそっかしい人は、「セキュリティ社会」からずれた論述をしてしまったかもしれません。今回の出題には、現代の日本社会におけるさまざまな問題が関連しています。課題文の前半を読むと、裁判員制度が出題者の念頭に置かれていたようです。当然、受験生もそのイメージを持つはずなので、そちらへ行かないよう「セキュリティ社会」という目標を出題者は定めたのでしょう。自分の持ちネタにこだわり、裁判員制度にもっていった人の論述は的外れと言わざるを得ません。 皆さんはどう思うかわかりませんが、今回の出題はテーマ的には「ほぼ的中」との自己評価をしています。昼休みに読んでもらおうと、今朝アップした記事の一つに「治安共同体」があります。これは昨年の冬期講習に出題した問題です。また、上記で取り上げた先日の直前講習では、「秩序に能動的に参与する人間への転換」とい福沢諭吉の思想を取り上げました。表現こそ異なるものの、まさに今回の筆者の眼差しと同じです。さらに、冬期講習ではアトム的個人主義を取り上げ、このブログでもこれに関する記事を載せました。実はこの言葉こそ課題文に引用されているアレントのものなのです。 授業で再三再四取り上げてきた視点や素材だったので、きっと皆さんは「付け刃」的な答案に比べて、豊かで深い内容の見解論述ができたのではないかと信じています。まずは、お疲れさまでした。 【追記】朝日新聞社『ジャーナリズム研究』2009年3月号に書いた原稿の初稿が、いまメールで届きました。その中でも「秩序に能動的に参与する人間への転換」を取り上げ、情報公開制度の利用における「公共性の貧困」についての述べました。 この調子で「蔵出し」するとキリがないので、以上で慶大法受験者のための大量投稿を終えます。これだけあれば、ランチタイムで「満腹」になったことでしょう。
もうここまで来たらあわてずに、大きな深呼吸をして試験に臨んでください。設問と課題文をしっかり読んで、問われていることを確認しつつ、さくさくと解答しましょう。過去には論述力試験でふんばり「ピンチ」を脱した人も少なくありません。あと一つなので、とにかく集中しましょう。 絶対に合格して、来年度の「青本」に載せる「復元答案」を書いてくださいね。吉報を待ってまーす。
【解答例①】
私が住む街でも町内会の人が防犯パトロール隊を結成して、子どもの下校時の見守りや夜間パトロールなどの活動を行っている。根拠のない犯罪不安によって人びとが相互不信に陥り、地域社会を監視の眼差しに貫かれた「治安共同体」へと変容させたという筆者の議論は私も実感している。一見すると、子ども、高齢者、女性などの犯罪弱者にとって彼らの活動は頼もしいかぎりである。しかし、町内会の高齢化もあって防犯パトロール隊のメンバーも高齢者ばかりで、本当に犯罪抑止の効果があるのか疑問である。 無意味なだけでなく、「治安共同体」としての地域社会には深刻な問題点が潜んでいる。これに関して、筆者は犯罪環境学者の言葉を引用しながら「最悪のかたちで人間の排除に奉仕してしまうリスク」を指摘している。筆者はその内容を説明していないので、私なりにリスクの内容を考えることで、「治安共同体」の深刻な問題点を明らかにしたい。 「治安共同体」としての地域社会は、監視・警戒の対象として「不審者」のモデルを作るはずだ。「不審者」とは「普通」でない行動をする人である。たとえば、平日の昼間の住宅地では働きに出ている男性が多いため、現役世代の男性が私服を着て公園を散歩していると怪訝な顔で見られるという。このように単に怪しまれる程度であれば実害はないが、「不審者」への恐怖感は外国人、前科者、精神障害者など「普通」とは異なる人たちをあぶり出す。そして、彼らの排除によって安全・安心を求める排他的な風潮を生み出す。また、過度な同質性を地域住民に求めることによって、自由であるはずの生活空間で自分らしく生きることが許されない矛盾をもたらす。 そもそも地域社会にはさまざまな人が暮らしていて、その本質は多様性にある。「普通」でないことを怪しむのではなく、違いを認めつつ対等な人間関係を結んでいくのが地域社会のあるべき姿である。しかし、前述した町内会の高齢化が象徴するように、人間関係の希薄化が進む中で個人の「原子化」が進みバラバラに暮らしているのが地域社会の実情だ。人間関係という支えのない心細さが、根拠のない犯罪不安を高める悪循環をもたらした。不安ではなく共感を高め、人間関係を強める方向での地域社会の再生こそ必要である。そのためにも地域社会におけるボランティアの拡大がカギになる。 【解答例②】 新聞の投書に象徴される相互不信が、地域社会が監視の眼差しに貫かれた「治安共同体」を生み出した。そこでは、住民たちは相互によそよそしい、時には恐怖すべき存在と化し、不安と治安の終わりなきスパイラルに巻き込まれる。この背景には、メディアの報道によってもたらされた犯罪不安がある。メディアの報道を介してそれが住民たちにさらなる不安を呼び起こす。その不安がセキュリティのさらなる強化を求め、コミュニティの再生を合言葉に住民たちを防犯活動へと駆り立てる。こうして社会は、不安と治安の終わりなきスパイラルに巻き込まれる。 以上が筆者の議論の概要である。犯罪不安はメディアが作り上げた虚像かもしれないが、人びとがそれに取りつかれたなりの理由があると私は考える。それは現代社会における人間関係の希薄化である。 現代の日本社会はあらゆる面で個人化が進み、一人で考え行動し、その責任を自分で負う風潮が強くなっている。そうした中で個人が抱く不安を受け止め、必要に応じて支え合うのが家族、友人等の人間関係である。しかし、単身世帯が増え家族形態は多様化している。友人関係もメル友はたくさんいるが、悩みを相談できる友人は意外に少ない。その結果、個人は生きていく上での不安を一人で背負い込むことになり、小さな不安にも過剰なまでに反応するようになった。犯罪不安は客観的根拠のない体感不安だが、以前より多くの人が不安を抱いていることは確かな事実なのである。 こうした中で、筆者とは異なり地域社会の役割に私は期待している。治安は防犯などとともに地域住民の多くが関心を持っている。そうした共通テーマを軸に地域社会の再生をめざす戦略は誤っていない。確かに「治安共同体」には、特定の個人・集団を排除したり、過度に同質性を求めるような問題点もある。しかし、地域ボスが運営するような従来型モデルではなく、多様な個人・集団が参加する未来型モデルであれば再生するだけの意味がある。地域社会は個人に対する心理的な支えとなり、個人のセーフティネットというべき役割を期待できる。問題は共同体をどう作るかであり、共同体そのものが不要なわけではないはずだ。ただし、再生には町内会等の従来型組織だけでなく、人権や民主主義の感覚をもつNPO等の参加が必要不可欠である。 明日は慶大法の入試ですね。午後が論述力試験ですが、お昼休みの「ヒマつぶし」に以下のような「解答例」を、これから順次大量に投稿するので読んでくださいね。試験に向けたイメージトレーニングの「最終兵器」です。もちろんケータイでも読めます。
いずれもレギュラー授業の演習や講習でボクが書いた1000字程度の文章です。なお、以下の文章は2005年直前講習の「解答例」ですが、改めて読み直してみて2008年度の試験に使える内容だったことに気づき、昨年の轍を踏まないよう期間限定の公開に踏み切りました。 実際に「最終兵器」として使えるかどうか不明ですが、試験直前の「精神安定剤」にはなるでしょう。それでは明日がんばってください! ------------------ 「分かりやすいからいい」とする現代の日本社会の風潮を、筆者は否定的にとらえている。しかし、私はこれを肯定的にとらえたい。 「分かりやすいからいい」の特色は、判断基準を自分に置くことである。日本社会は集団主義が根強く、物事の良し悪しに関する判断は集団内で権力・権威をもつ者が独占してきた。民衆主義の基本“自分で考え行動する”ことができない人が多いのも、こうした過去の経緯が影響している。「分かりやすいからいい」という風潮は、個人が価値判断の機会を権力・権威から取り戻し、物事に対する理解や思考を深める第一歩である。 もちろん筆者が指摘するように、「分かりやすい」ことと「いい」ことを直結したのでは、個人が価値判断の機会を得た意味がなく、物事を深く考える能力も身につかない。また、「分かりやすいからいい」という風潮の根底にある世界の「自己中心化」は、「教条主義」や「機会主義」をまねく危うさを内包する。筆者がいうように、これらは自己と他との関係を「全か無かの関係」にしてしまう。これらの課題を克服しなければならない。 筆者は「自己中心化」という特色から、「分かりやすいからいい」という風潮が「開けた(閉じた)」個人・精神をもたらすと危惧する。しかし、そもそも「開かれた」か「開けた」かは「分かりやすさ」と無縁である。「自分を世界のレベルの引き上げ」ようとする知識人の中にも、「自分がすでに開けていると思うことによって、実は閉じた精神に転化している」例が散見される。問題は「分かりやすさ」でなく、他の世界や人間との関係性のあり方である。個人が他者・世界との関係性を通じて物事の良し悪しを考えるようになれば、「分かりやすいからいい」という風潮への筆者の危惧は解消されるだろう。「分かりやすさ」ゆえに正しさを疑わない傾向があるが、それを揺るがす対話の機会を社会の中に増やしていかなければならない。 どんなテーマが出題されるかわかりませんが、日本社会の問題として気になっていることを、以下に書いてみます。
昨年は後期高齢者医療保険制度が導入され、それへの高齢者の反発が高まりました。高齢者の怒りは、保険制度やそれによる負担増ではなく、自分たちが社会から切り離されることに対するものだったとボクは思っています。そこから考えてほしいのは、私たちの社会が高齢化や高齢者をどのようにとらえているか?という問題です。 ここでは「敬老から嫌老へ」という傾向を指摘しましょう。「嫌老」とは実にいやな言葉ですが、若者だけでなく高齢者自身までもが避けようとする傾向(ex.アンチエイジング)を端的に表しています。なぜ、人は老いを嫌うのでしょうか?まずは自分自身の頭で考えてみましょう。 これに対する答えの一つが文系論文問題集に載せた「老いと産業化」です。生産性や効率性という視点だけで人間を評価すると、老いにはマイナスのイメージがつきまといます。それが「嫌老」という社会意識を生み出す背景の一つです。こうした社会を、あなたはどう考えますか? ここで気づいてほしいのは、「嫌老」が排除するのは決して高齢者だけではないことです。嫌われるのは生産性や効率性の低さなのですから、、「嫌老」は障害や病気を抱えた人や仕事や反応が遅い人をうとましく思い、排除するはずです。これは、はたして望ましい社会なのでしょうか? 人間はロボットではありません。ミスやムダをたくさんかかえながら生きています。それが人間や社会を豊かにしてきた側面もあります。「高齢化」の進行は、私たちの発想や行動に大きな変革を迫っているともいえます。それでは、私たちの社会は、何をめざして、どのように変わっていくべきなのでしょうか? 以上の文章の中の「問い」に対する自分の考えを思い浮かべてみましょう。これもまたアウトプットの練習です。 明日は慶大文の入試です。受験する人は、これまでの努力を信じて、がんばってください!
小論文試験は設問をよく読み、それに対する答えやヒントを探しつつ、課題文を読むと効率的です。文学部の課題文は法や経済に比べて長いので、「深み」にはまり込まないよう注意しましょう。絶対に合格して「復元答案」を書いてください。
医学部の小論文や面接では、医学・医療に関するトピックスが取り上げられることも多いのですが、昨年度入試で急増したのが妊産婦の「たらい回し」です。今年度も各地で「たらい回し」事事案が起きたことから、小論文や面接で各自の認識や考えを聞かれることもあると思うので、頭の中を整理しておきましょう。
ひとくちに「たらい回し」といっても、実際にはさまざまで一律に論じることはできません。たとえば、2006年の奈良県の事案では、妊産婦を県外に搬送せざるを得ず、周産期母子医療センターの不備が問題になりました。また、2008年の東京都の事案は、その周産期母子医療センターがいったんは受け入れを拒否したもので、産科と救急との連携不足が問題となりました。さらに、2008年の札幌市の事案は、NICU(新生児集中治療室)の満床や不備により、病院側が搬送要請を断らざるを得なかったことが明らかになりました。 妊産婦の「たらい回し」についてたずねられた場合、どの事案を想定するかによって「解」は大きく異なります。こういう複雑なテーマの場合は、問題を整理するとともに対象をしぼり込んで、それにもっとも適切な「解」を示すことが大切です。産科と救急との連携不足が問題となった事案に対して、NICUの増床を主張するのは明らかにミスマッチですよね、 そもそも医療や医学は、この問題に限らずに絶対的な「解」が存在しない場合が少なくありません。結論を急がず、何が問題なのかを冷静に分析し、それぞれに問題に応じた対処を考えていく柔軟さが必要です。その意味で「すっきり答える」ことではなく「正しく悩む」ことが医学部の小論文・面接の基本なのかもしれません。 慶大経済の小論文の最大の特色は試験時間が60分しかないことです。ただし、3年前に出題傾向が変わって、2問で計600字程度の字数になりました。それまでは1000字近くの分量だったので、ずいぶん楽になりました。それでも不慣れな受験生だと60分で600字はタイヘンかもしれません。試験当日はペース配分に留意しましょう。
たとえば、以下のような感じです。 ①課題文を読む(10分) ②第1問を解く ・解答を考え、超簡単なメモ・レジュメをつくる(5分) ・答案を書く(20分) ③第2問を解く ・解答を考え、超簡単なメモ・レジュメをつくる(5分) ・答案を書く(20分) 仮に2問の場合は、第1問で理解力をはかり、第2問で思考力をはかると思われます。通常は前者で差はつかないので、後者により多くの時間をかけて解答内容を練り上げる方が良いでしょう。ただし、出題傾向が変わり設問や字数の増減があるかもしれません。そのときはそれぞれの分量に応じて調整してください。 とりあえず今日のところは、出題の形式に関するコメントにとどめておきます。 本番まであと1週間を切り、落ち着かない気持ちの受験生も多いと思います。我が家にも間近に高校受験をひかえた子どもがいるので何となくわかります。
いま一番知りたいことは「何が出るか」だと思うのですが、その願いをかなえることはできません。出題予想というものではなく、落ち着かない受験生への精神安定剤的な「予想」記事をしばらく書き連ねようと思います。追って慶大経や医系論文についても書くので、しばらくお待ちください。 レギュラー授業や講習でも話してきたように、慶大法の出題テーマは、慶大文と違って法学部らしさが感じられません。だから、法律や政治についての知識をあわててかき集めるような過剰反応は避けましょう。ただ、これだけはほぼ確実にいえます。それは、現代の日本社会の「問題」が出題されるということです(いんちきな占い師みたいに抽象的すぎますが…)。 例外的に現代そして世界についての出題が1問ありましたが、それを除けば、すべての出題は課題文・筆者が現代の日本社会の「問題」を指摘・整理し、その理解に基づいて各自の見解を述べさせるものです。したがって、課題文の理解のポイントは「問題の発見」やそれを論じるにあたっての「論点の把握」であり、受験勉強でやってきたようなテクニカルな読み方ではなく、何がどのような点で問題なのかを中心に読み取ることが必要なのです。 そこで、「何が出るか」なのですが、現代の日本社会の「問題」に何があるか新聞や本を読みあさるのではなく、自分でいくつか考えてみましょう。たとえば、以下のように簡単なメモで十分です。問題の解決まで行きつかなくても構いません。大切なことは、これらの「作業」を通じて、あなた自身の問題意識や視点を確認・獲得していくことです。テーマは的中しなくても、こうしたアウトプットの習熟が、課題文・筆者との対話に役立つと思います。 [サンプル] ①問題の発見 少子化が深刻な問題になっている ②問題の分析 少子化の背景には晩婚化・非婚化がある ③問題の解決 結婚・出産は自己決定に委ねられるべきで対策は困難である 少子化を前提とした経済、社会のモデルチェンジこそ必要ではないか と、あっさりまとめちゃいましたが、実際に書くときには「どんな点で深刻なのか」「晩婚化・非婚化と少子化とはどう関連しているのか」「モデルチェンジとは何か」などを自問し、肉付けしていくことが必要です。ネタ集のようなものを読んで「ぜい肉」をつける、まずは「骨格」を整えることが大切です。このメモは受験直前の「カルシウム剤」かも…
慶大文の小論文について、傾向と対策を簡単に整理しておきます。
○出題形式 ・課題文の理解を踏まえて見解を論述するのが基本です ・設問は2問で、年により違いますが計700字程度が目安です ・ただし設問の内容は毎年違います(解答パターンの画一化を回避したいのかも) ・課題文は法・経に比べて長めです ○出題テーマ ・過去2年は文学部らしい出題(文学・表現とは何か?)が続きました ・文学への関心と理解をはかり、併願者と差異化する意図なのかもしれません ・そのためか2008年出題は難解で小論文の受験者平均点も45.55点に下がりました ○対策 ・マニュアル依存であらかじめ解答パターンを決めるのは逆効果です ・設問の要求を確認し、それに素直に答えるようにして答案を構成しましょう ・課題文の細部にこだわらず、設問との接点を中心に読み取るようにしましょう 過去2年の出題を考えると、文学、表現等の本質について考えておいた方が良いでしょう。とは言うものの、これでは具体的なアドバイスになっていないので、以下にランダムな問いかけを並べておくので、それに対する自分自身の考えをまとめておきましょう。的中するとは思いませんが、ウオーミングアップにはなるかも・・・ ①インターネット時代に新聞や雑誌の存在意義はあるのか? ②活字による表現と音声・映像による表現の違いは何か? ③言葉の可能性と限界のどちらを重視すのか? ④メールによるコミュニケーションの功罪は何か? ⑤「お金では買えないもの」とは何か? なお、2007年出題の復元合格答案が、このブログの奥地に潜んでいるので、以下にリンクをはっておきます。今年はアナタが書く番です! ○慶大文の復元合格答案(2007年出題)
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